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株式会社興栄社

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3分スピーチ紹介

靴底の崩壊

2022年7月22日

今年に入って、まん延防止措置や緊急事態宣言が落ち着いてきたところで、ものすごく久しぶりに、礼服を着る機会がありました。コロナ渦に入って早3年近く、礼服もそうですが、それに合わせるかしこまった靴を履く機会が久々で、同じ期間開けていなかった下駄箱のドアを開けたところ、黒い土のようなものがぼろぼろっと床に落ちてきました。

なんじゃこりゃぁぁぁ、と下駄箱の中をよく見てみると、落ちてきた物体の3段ほど上に入れていた主人の靴の靴底踵部分がグズグズに崩壊していたのです。

ずっとしまっていたし保管が悪かったかな…でも他の靴は平気だなぁと思いつつせっせと下駄箱を掃除しました。

それからしばらくたって、ところで、あれは何で変な崩れ方をしたのだろうと、うっかりインターネットで「靴底 崩壊」で検索してみたところ、でるわでるわ。同じ経験をした人がたくさんいるようでした。

結論は、靴底のポリウレタンが水分と結合して分子が切れてバラバラになる「加水分解」により崩壊したようです。

昔と今ではウレタンの構造が違い、昔はエステル系のやわらかく作れるウレタンがよく使われており、このような靴底の崩壊が多発して問題になり、10年ほど前からエーテル系のウレタンがメジャーに切り替わっているようです。

今回の我が家の場合は、ソール部分がモロモロした小麦粘土のような感じに崩壊しましたが、靴底とソールが分離していくようになる場合もあるようです。道に落ちている靴底などは、履いている真っ最中にこれが起きてしまったのかもしれません。

なお、工場で生産されたときから加水分解は始まっているので履いていても履いていなくてもいずれ崩壊は起きただろうとのことで、私の保管が悪かったわけではないと安心しました。

加水分解をなるべく遅らせるには、湿気や水分を減らすことが重要で、
1.湿気を避け、風通しの良い場所に保管するなど保管環境を整える
2.仕舞い続けるのもよくないですが、履きすぎるのもよくないので、何足かで靴をローテーションして湿気をためないようにする
などに気を付けるのがよいそうです。

また、スニーカーコレクターの方などは、真空パック保存をするようです。よっぽど大事な靴がある方はご一考下さい。

どんな崩れ方をするのかについて興味のある方は、うっかり同じキーワードで検索していただくといろいろ出ると思いますので、ぜひ検索してみてください。

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